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こんにちは、フクロウです。マーケティングを学ぶ上で行動経済学は大切です。行動経済学とは、従来の経済学に人間的な行動を落とし込んだ学問で経済学と心理学のハイブリッドの学問と言われています。これまでの経済学における購買行動は、超合理的、超自制的、超利己的と定義して考えられていましたが、一般の人でそのような購買行動をする人はほぼいません。自分の欲求、社会のトレンドなどを念頭に置いて行動することが多く、行動経済学はこういった人間の欲求などに基づく行動を織り込んだ行動を言語化する学問です。マーケティングにおいては、購入意欲のある人をいかに商品にリーチさせるか、いかに商品を訴求するかといった戦略を考える上で行動経済学は重要な要素です。今回は行動経済学に関する著書「サクッと学べるビジネス教養 行動経済学」 阿部誠 著を読みました。ブログを書いている私ですから少しでもブログに役に立つ学びがあればという思いで読み始めましたが、読み物としては漫画に近い感覚でそれでいて学びがあるという、読みやすく学びやすいといういいとこどりのおすすめ本でした。そこで得た学びをアウトプットしますので、興味があれば是非最後まで記事を読んでみてください。
1 行動経済学とは
実際の人間の行動をもとに理論を形成する学問。ほどよく合理的でたまに自らの欲求に正直に振る舞い、しかもほどよく利己的でほどよく周囲の人々のことも考えて行動する人のを想定した学問
① 経済学との違い
経済学の考え方とは・・・
行動経済学の考え方とは・・・
② 心理学と経済学のハイブリット
経済学が立証してきた理論をベースに人間特有の考え方やくせを踏まえて実際の行動を検証する。例えば、株価が会社の業績などを反映して下がった時、その株を持っている全ての人がすぐに売り払うはずだと考える経済学の思考に心理学の要素として、一部の人はまた値上がりするのではないかと考えて持ち続ける人がいることを考慮する必要があるといった具合です。
③ 行動経済学はマーケティング
「行動経済学は『マーケティング』の別称に過ぎない。過去100年にわたりマーケティングは経済学とその実践に基づく新たな知識を生み出し、経済システムが機能する仕組みに関することに役立てた」
マーケティング研究の第一人 フィリップ・コトラー
つまり、行動経済学は、「経済学で考えられていた理論」と、「実際の行動」から生まれた分野であり、マーケティングで実践されてきているものを言語化したもの。
2 監修者の紹介
阿部 誠(あべ まこと)
東京大学大学院経済学研究課・経済学部教授。1991年マサチューセッツ工科大学博士号取得。2003年にJournal of Marketing Educationからアジア太平洋地域の大学のマーケティング研究者第1位に選ばれる。主な著書「大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる」「東大教授が教えるヤバいマーケティング」「マーケティング・サイエンス入門:市場対応の科学的マネジメント」 など(サクッとわかる ビジネス教養 行動経済学より)
3 行動経済学を学ぶべき人
- 経営者・個人事業主
経営者が行動経済学を学ぶことで、市場や組織内での意思決定においてより洞察力を深め、戦略的なアプローチを取ることができます。 - マーケティングに関わる職種
行動経済学を学ぶことで、販売促進担当者はより深い洞察を得て、消費者との関係を強化し、販売目標の達成に貢献することができます。 - マネジメントに関わる職種
マネジメント担当者が行動経済学を学ぶことで、組織内のリーダーシップや意思決定プロセスの改善、従業員のモチベーション向上、戦略的な方針の確立に貢献することができます。 - アフィリエイター
行動経済学を学ぶことで、アフィリエイターはより効果的なコンテンツ戦略やリンク配置を構築し、訪問者の行動を理解してコンバージョン率やリピート率を向上させることができます。 - 子育て中の人
子育て中の人が行動経済学を学ぶことで、子供の育児や教育に関する戦略を強化し、自己管理能力を向上させ、家計管理や将来の財務的な安定をサポートすることができます。
4 行動経済学がもたらすチカラ
- 相手の行動を理解する能力の向上
消費者や相手がなぜその商品やサービスを選択するのか、購買意欲がどのように形成されるのかを学ぶことができる。 - ニーズの把握
消費者や相手が、商品やサービスを選択する際の動機や優先順位をより詳細に理解できる。 - 意思決定の効率化
意思決定を行う際の不要なバイアスなどを理解することにより意思決定を効率化することができる。 - 組織の効率化
従業員のモチベーションや意欲を高めるための施策やシステムを学ぶことができる。 - 販売プロセスの最適化
販売プロセスや商品価格の設定、販売促進活動の計画を最適化することが可能となる。 - 効果的なコミュニケーションの構築
チームメンバーの行動パターンや意思決定プロセスを理解し、それに合わせたコミュニケーション戦略により、チームの調和と効率性を向上させることができる。 - 自己管理の向上
時間管理やストレス対処、関係の構築などに行動経済学の考え方を取り入れることで、より効果的な自己管理を行うことができる。
■学びのイメージ
5 この本から得た学び
① ヒューリスティック
人が意思決定を行うプロセスの中で、素早く意思決定する際に用いるモードのことをいいます。一方で熟考する場合の意識決定に用いるモードのことを”システマティック”という
人があらゆることでいちいち熟考していると、日々の生活が破綻してしまうが、そうはならずに、状況に応じて反射的に意思決定している場面も多く存在する。こういった場面ではヒューリスティックを用いて意思決定している。しかしヒューリスティックによる意思決定プロセスでは、バイアスがかかることにより間違った意思決定を行ってしまうことがある。このバイアスを上手く利用することでマーケティングに訴求することができる。
② プロスペクト理論
人間の意思決定のプロセスを説明する理論で、2つのステップがある。
編集段階 意思決定の前段階で、自分に与えられた選択肢を認識して基準となる参照点が決まり、評価段階へ進む。
Step2
評価段階 損得勘定・確率計算をした上で、意思決定をする。
それぞれのプロセスの中にある人が考える基準
- 得をするより損を避ける
- 目の前にある得を取るために極力リスクは減らしたい。
- 低い確率を過大評価する
③ ナッジ理論
ナッジとは「ヒジで軽く小突くように、自発的に望ましい行動路を選択するように促す」ことです。ナッジを使うことで、相手に強制することなく、望ましい行動をとらせることができます。
例1
WEBサイトなどであらかじめ選ばせたいと思っている方に初期設定しておくことで、深く考えずにそのまま設定してしまうといったことが可能となります。メールマガジンの配信が不要な場合のみチェックを外すように設定しておく。
例2
灰皿を投票箱にすることで、吸い殻が投票用紙となり、吸い殻を灰皿にいれることで投票できるようにすると、自然とポイ捨てが減り、灰皿に吸い殻が集まるようになった。
6 まとめ
① この本を読んだ感想
この本は、理論や要点を項目毎に紹介しており、読み進めると無意識に決めていたことが、学問として言語化されていることに驚きを感じました。たとえば、1000円を拾うよりも失うことの方が心理的な影響が大きいということは、なんとなく感じていたものの、プロスペクト理論の価値関数でグラフ化されることで理解が深まりました。街で見かける商品やサービスも行動経済学の理論に基づいて設計されていることに気づかされました。例えば、激辛と激甘の2つの選択肢があっても、選びにくい商品には「普通」が用意され、これは回避効果を利用した商品設計だと理解できました。また、保険や新聞の営業が粗品をくれるのも、互恵性や返報性を想定した行動であることが分かりました。さらに、商品の価格設定についても、行動経済学の考え方を取り入れたものだと感じました。たとえば、980円よりも1980円や2980円の方がお得に感じられるのは、わずかな価格の違いでもお得感が変わるためです。私たちの身近な環境には行動経済学に基づいた設計が溢れており、マーケティングの影響力の大きさを改めて感じることができました。
② まとめ
マーケティングには行動経済学を学ぶことが重要です。行動経済額は人を動かすことができる学問であるとこの本が教えてくれたからです。これから個人の副業としてブログアフィリエイトやYouTube、インスタなど発信活動をしていくような場合もマーケティング戦略が必要になりますので行動経済額の知識は必要となるでしょう。読者への見せ方や視聴者の見え方を理解してコンテンツ設計をすることができるのではないでしょうか。本書は行動経済学を学ぶスタートとしては最適な1冊です。興味がある方は是非一度手に取ってみてください。
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